2021年10月〜11月の約2ヶ月間、WebサイトのデザインレビューをTwitterに投稿していました。
デザインの勉強として自主的に始めたものですが、やってみていろいろな気付きがありとても良かったのでまとめてみます。
やってみてよかったメリット
- たくさんのサイトを毎日見ることになる
- 言語化の練習になる
- デザイナーさんの追体験ができる
- 自分の中のストックになる
そもそもデザインレビューとは
業界によって「デザインレビュー」の定義は様々存在するようですが、一般的には以下のように「第三者からの評価」のことを指していいます。
製品やシステムなどの開発過程における成果物を、第三者の観点から評価・審査してもらうこと。開発の各段階において、仕様書や設計書、開発当初の計画と照らし合わせ、進捗の確認、問題点の抽出、情報の共有を行う。DR。
Weblio辞書
デザインフィードバックとの違い
似た言葉に「フィードバック」がありますね。
同じ意味で使用しても違和感はないような気もしますが、デザインレビューが「第三者からの評価」であるのに対し
デザインフィードバックは「問題を解決するための要素・視点の共有」の意味があるように思います。
デザイン界隈では「メンターからフィードバックをもらう」というような言い方が一般的です。
私が今回行ったものは「単なる私の分析・評価」であり、言ってしまえば独り言ですので「デザインレビュー」にあたります。
デザインレビューに必要な視点
ではどこに目を向けて観察しレビューをすればよいのでしょうか。
制作会社さんのブログでは以下の5点を挙げています。
・デザインの方向性
・扱いやすさ
・目的達成
・要件
・デザイン品質
Webデザインのレビューで見るべき5つの視点 –東京のWeb制作会社 株式会社シロクロ
見た目だけではなく、当初設定した目的が達成できそうか、という定性的な部分と
要件を満たしているのか、品質管理等の定量的な部分の両方が含まれます。
私が行ったレビュー
私の場合は「他のWebデザイナーさんはどこに視点を置いてどんなふうに作っているのか」を、あまりジャンルに囚われずにたくさん見たかったので、主にWebのギャラリーサイトを見て目に止まったものをピックアップしていました。
そのサイトの主に以下の項目をメモ帳にざっと書き出してスクリーンショットを撮って投稿していました。
・サイトから推測するターゲット
・目的
・配色
・CMS
・構成
・全体から伝わる印象
・PC/SPの見え方の差
・まとめ
やってみた感想
毎日たくさんのサイトを見ることになる
時間に追われる生活をするようになると、他の人が作ったサイトをじっくり見る機会は意外とないものです。
当時はほぼ毎日のように継続していたので、新しいサイトに出会う機会がたくさんありました。今どんなサイトが生み出されているのかをリアルタイムでチェックする習慣づけにもなりました。
言語化の練習になる
探し出して分析したものを今度は言語化して文章にする作業です。これが、改めて自分の頭の中で分析を反芻することになり、デザインレビューをやってみた一番の良いところだったと思います。
頭で意識しただけのものって、その瞬間は印象深くてもあとから思い出そうとすると意外と残っていなかったりしますが、
頭で意識する→文章にまとめる→(公開するため)読み返す→自分の頭で再度理解する、を行うことでしっかりと定着する感じがしました。
デザイナーさんの追体験になる
続けるごとにサイトの意図やデザイナーさんの狙いはどんどん掴めるようになってきました。似たようなレイアウトだと感じても、ちょっとした配色の切り替えなどに「こういう意図があったのか!」とハッとする発見などもよくあり、改めてみんなすごいなと思っていました。
特に、ギャラリーサイトに取り上げられるようなサイトデザインでは、デザイン以前の情報設計の部分がしっかりと練られているものが多かったです。
デザイナーさんの考えや思考を追体験するのにとてもよい取り組みだと思います。
自分の中のストックになる
テキストにまとめたものを公開していたので、ご本人が目にする可能性も十分にあります。またTwitterではWeb制作界隈のみなさんともつながりがあるため、あまりに見当違いなことや浅いことを投稿することにも抵抗を感じます。
見直しや校正などにも気を使い、表に出せるレベルのものにすることで後に自分の参考資料、ストックとしても見返すことができます。
デザインレビューは良いことづくめ
この取り組みは意外と時間がかかってしまっていました。これは慣れもあるのかもしれません。
当初の目標は1日30分で1レビューでしたが、実際は2〜3時間かかることも。たったこの量でそんなに時間がかかるの?と思われるかもしれません。楽しくなって他のページも見ていったりしてどんどん時間が立ってしまうのですよね。
結果的に21日ほど続けた時点で他のことに時間をとられるようになり、一旦この活動は終わりにしました。
時間がそんなにない人でも手軽にできる #1日1サイトレビュー はおすすめです。
さらに本格的に行いたい方にはサイト模写がよいと思いますし、私も近く挑戦してみたいと考えています。